幸せの沸点とは何なのか?

定食を提供している外食チェーン店で

「出汁無料サービス」というものがあります。

どうぞご自由に、ご飯に出汁をかけて、

『だし茶漬け』として、召し上がってください。というものです。

 

お茶漬け好きの私にとってはなんとも有難いサービス。

先日もランチで訪問し

「本当に美味しい」

「本当に幸せ」と心の底から思いました。

 

ただ、ふと思ったのです。

「最近の私、幸せの沸点が低くない?」

身近なところに小さな幸せの種を見つけることは、
とてもよいことだと思いますし、
私は昔から「小さな幸せ探し上手」と
言われてきたけれど、

あまりにも幸せの沸点が低すぎると
『野心』と『向上心』が消えるのではないか?と思ったのです。

つまり「頑張る」源でもある
『野心』と『向上心』が消えると、
目標に向かって努力することを怠るようになるのではないか、

そう思えてきたのです。

たしかに、振り返ってみると
私、この1年、いや、3年、いやいや5年は努力を怠ってきたかもしれない。
背中がぞわぞわ、脇には嫌な汗が・・・・。

『しまった、現状に満足し過ぎてしまった』

あまりにも『野心』と『向上心』が強すぎると
幸せの沸点が高くなり、まだ足りない、もっともっとと
生きることに疲れてしまうかもしれません。

でも、幸せの沸点が低すぎると、
「このくらいでいいか」と頑張る前にやめてしまう。
(諦めてしまうのではなく、やめてしまうのです)

つまりは「幸せの沸点」もバランスなのです。

幸せの沸点を高くして疲れてきたぞと思ったら
足元に咲く野花を見て
「あぁ、なんて幸せなの」と沸点を下げてみる。

自分にとっての「幸せ」を設定して
バランスよく強弱をつけながら
心が疲れないように生きていけたらいいですよね。

〔文/編集者T


『アランの幸福論』
川北 義則/著 定価:1100円(本体1000円+税10%)

ISBN:978-4-8454-5092-3
造本:ロング新書

■内容紹介
世界的大ベストセラーが教えてくれる。
「幸せな生き方」のヒント。
100の智慧。


不幸の列車は望まなくてもすぐにやってくる。
幸福の列車は、望まないとさっさと通りすぎてしまう。

幸福だから笑うのではなく、笑うから幸福なのだ

 

著者について

川北義則(かわきた よしのり)
大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。文化部長、出版部長を歴任後、1977年に日本クリエート社を設立。出版プロデューサーとして活躍するとともに、生活経済評論家として新聞、雑誌などさまざまなメディアに執筆し、講演活動も数多く行っている。 主な著書に『男の品格』『「20代」でやっておきたいこと』『「孤独」が一流の男をつくる』『男の嗜み』『60代からやっていいこと いけないこと』『福澤諭吉 人生に迷ったときに読む 学問のすゝめ』など多数。