行動を続ける習慣・心理カウンセラーの植西聰

心理カウンセラーの植西 聰さんは「あきらめたくなった時や、もうダメだと思った時に、どういう行動を選択するかで、
その人の人生は大きく変わってきます」と言います。
今回は、『「行動力」で成功する人の7つの習慣』(植西 聰 著・KKロングセラーズ刊)からこんな一節をご紹介いたします。(以下、本文より引用)

第6章「行動を続ける」習慣
あきらめたくなった時や、もうダメだと思った時に、
どういう行動を選択するかで、その人の人生は大きく変わってきます。
そこでやめたら、終わりです。やめなければ、何かが起こるかもしれません。
何があっても最初の気持ちを忘れずに、あともう一回を繰り返すことができる人にだけ、
幸運の女神はほほえみます。継続しましょう。
あとほんの少し、がんばってみれば、結果は変わってくるかもしれません。
投げ出してはいけません。
今日も、神様はあなたが望み通りの人生を築いていくことを望み、応援してくれているのです。

(1)あきらめなければ失敗などない
夢や目標がたくさんあるのに、何をしても続かない。
思い切ってチャレンジしても、いつも目標までたどり着かない。
そんな人は、あきらめるのが少し早いのかもしれません。
幸せな人、うまくいっている人というのは、例外なく粘り強さを持っています。
自分が「こうしたい」と思ったら、他人から見てしつこいくらいに、それをやり続けてみましょう。
「花咲かじいさん」のポチのことを思い出してみてください。
ポチは、自分をかわいがってくれるおじいさんに恩返しをしたくて、小判の埋まっている土の上で「ワンワン」と吠え続けました。
これが、「ワン」と一回だけ吠えてやめてしまったなら、どうでしょう。おじいさんはきっと、
その場所を掘ろうとは思わなかったはずです。ポチは、なんとしてでもおじいさんに小判を掘り当ててもらいたかったために、
あきらめないで何度も吠えたのです。
もしかすると、「うるさいぞ!」と叱られるかもしれないのに、ポチはおじいさんを喜ばせたくて、吠え続けました。
ポチの粘り強さが、おじいさんを幸せにするというポチの願いを叶えたのです。
「もうやめた。自分にはムリな挑戦だったのさ」と言いたくなったとしても、
それを口に出すのは少し、我慢してください。少し休んで、もう一回だけ挑戦してみましょう。
ポチは、「もう一回」を繰り返したことでおじいさんを動かしました。
あなたも「もう一回」をやめなければ、必ず目標にたどりつけるはずです。あきらめなければ失敗などないのです

(2)すべての出来事が成功のヒントになる
目標を達成する人と、途中であきらめてしまう人の間にある決定的な違い。
それは、失敗したときの受け止め方です。
具体的には、目標を達成する人というのは、何かイヤなことがあったり失敗したりしても、
その事実をイヤなこととか、失敗として受け止めないのです。
そういう人は、他人からみたら驚くほど、自分にとって都合のよい解釈ができます。
自分の身に起こる出来事を○か×かで分けるのではなく、すべて無条件に、「成功へのヒント」として受け止めるのです。
Aさんは趣味でジャズを歌っていました。
将来はプロになりたいAさんは、毎年、コンテストに応募していましたが、なかなか成果は出ませんでした。
周囲から見れば、Aさんのチャレンジは無謀でした。
しかし、Aさんは落選するたびに「また自分の課題が一つわかった」と言って、ますます歌うことに夢中になるのです。
そして数年後、Aさんはあこがれのジャズバーで歌うプロ歌手になりました。あきらめなかったから、夢が叶ったのです。
Aさんにはたくさんの課題がありましたが、それはAさんが夢をあきらめる理由にはなりませんでした。
Aさんにとって、その課題は夢を叶えるために必要なことだったので、いちいち気にするほどの問題ではなかったのです。
思い通りにならない時、それを成功のためのヒントと考えられるかどうか。
それは、成功できる人とそうでない人との大きな違いです。
すべての出来事を、自分の成功への足がかりとして、次の行動に生かしていきましょう。
それを繰り返すうち、あなたの人生は確実に幸せへと近づいていきます。

いかがでしたか? コロナ禍で心が折れてしまい行動できずにいる人も多いと思います。でも、あきらめず、まずは一歩踏み出してみませんか? ”本書を読んでみる”それも「行動力」の最初の一歩です。


『「行動力」で成功する人の7つの習慣』
植西 聰/著 本体762円 ISBN:978-4-8454-0840-5
目次
第1章 「やりたいと思ったら挑戦する」習慣
第2章 「すぐに始める」習慣
第3章 「その場所に行く」習慣
第4章 「目標を段階的にする」習慣
第5章 「誘われたら動いてみる」習慣
第6章 「行動を続ける」習慣
第7章 「人に喜びを与える」習慣

 


著者について

植西聰(ウエニシ アキラ)

東京都出身。著述家。学習院大学卒業後、資生堂に入社。独立後、「心理学」「東洋哲学」「ニューソート」などに基づいた人生論の研究に従事。

1986年、20にわたる研究成果を体系化した『成心学』の理論を確立し、著述活動を開始する。1995年、「産業カウンセラー」(労働大臣認定)を取得。

他に、「知客職」(僧位)、「心理学博士」の名誉称号を持つ。