「コロナうつ病」あなたは大丈夫?

◆バランスボールの上に立っている心
人の心がバランスボールの上に立っている。
いつまでもそこに立ってはいられない。
「この先どうなるのか」分からないことが日々のストレスをふくらませてしまう。
内定している会社のよっては、アルバイトを認めない会社もある。
どのようにして生活しようか? 若者なりに考える。すると悩みが発生する。
大学を卒業したばかりの新入社員たちは貯金は少ない。
長期の内定が伸びることで、バランスボールの上に立っている状態の心が続く。
笑うことすら忘れてしまい、うつ病になってしまうことになりかねない。
コロナウイルス感染で毎日患者数と死亡者数がTVニュースが流れている中で、
日々うつ病を発生させている状況にあることが怖い。
火山が爆発する静けさに片目を開け、待ち続けている状態がいつ爆発するか
TVの報道を毎日見ていることで、まだ会社に行けそうもないと感じる。
最初は、うつ症状が軽症であるのに、
毎日のニュースを見ているうちに重症うつ病に入ってしまう。
コロナうつ病は、今までのうつ病と異なる点がある。

◆突然症状が現れてくるコロナうつ病
今までのうつ病はゆっくりした坂道を登るように重症化していく。
だが今回 の場合は、突然うつ症状が現れてくる。
その理由は、日常に悪いことが重なる からである。

1 コロナうつ病は「生活がやっていけない」という不安。
2 就職先が見つかっているが「会社へ出勤できない」という状況。
3 直接、金銭不安が重くのしかかってくる日々。
4 自分がもしコロナウイルスに侵されるのではという不安。

同時に3つ以上の心配を抱えると人は正常心を失う。
「注意している人」で も挙動不審な行動をしてしまう。例えば、バッグを置いたまま席を立つ。
気づくとバッグがない。例えば、信号が赤でも横断して車にひかれる。
コロナうつ病に若者たちがかかると、人生経験が浅いためにパニック状態になってしまう。
すなわち、直接行動に出てしまう。直接行動のひとつに「生きていても仕方ない」と
追い詰められた考え方をしてしまい、突然自殺したりする。

私が、このたび警告したい内容は、誰にも何も言わず死んでしまう「追い詰められた、突然の死である」。

二〇二〇年三月、四月はコロナウイルスに感染した患者数、死亡者数に人の目がいってしまうが、
コロナウイルスがいずれ終息に向かう一年先に、気がつけば、
不安定な時間を過ごした人たちの突然の自殺が起きなければ良いと願い、警告させてもらっている。
「一年先に良い薬が開発されれば良いのだが……」

次の症状が出たらすぐに専門医に受診しよう。
⃝朝起きられなくなった。
⃝深夜になっても寝付けない。
⃝体が重い、だるい、動きたくない。
⃝なんとかしなければならないが、どうすれば良いのか、頭と心とが整理整頓
できない。
⃝人と会って悩みを話したいが、人と会うことがわずらわしい。
⃝太陽がさわやかな光を降りそそいでいるのに気持ち良いと感じない。
⃝お天気が良かろうが、雨が降っていようが、自分にはまったく関係ない。
⃝食欲が落ちた。
⃝洋服、髪等「身なり」に気をつかわなくなった。
⃝どこでも座る場所があれば、すぐに座ってしまう。
⃝大声を出して笑うことがなくなった。
⃝三日間以上の不眠。

若者たちでも以上の症状が二つか三つある時は、うつ病に入っている。
軽症のうちに治そう。

若者たちは人生経験が浅く、死んで楽になろうと思う人もいるかもしれない。
死んで楽になろうとして電車に飛び込む。
電車を停めた。賠償金が数千万円かかる。
両親が払えない時は兄弟。兄弟が払えない時は従兄弟にくる。
自殺して楽になることは絶対にない。
自分からその先七代、支払いに苦しむことになる。
どんなに苦しくとも、生きていかねばならない。
アパートで自殺すると大家さんによっては、アパート建て替えをしないと
「次の借り主が見つからない」と言って、賠償金は安くても数千万円になってしまうこともある。
若者たちの軽率な行為は数千万円になる。
そうした現実を知らない人が多く、自殺されたご家族は「息子、娘」の死の悲しみと、
賠償金をかき集める苦しみを負わされる。

いかがでしたか?「コロナうつ病」の症状について当てはまる方は、
無理をせず、専門医の受診を考えてみてはいかがでしょうか?

コロナ時代の強い心のつくり方

浅川 雅晴/著 本体1,050円 ISBN:978-4-8454-5121-0

1章 新型コロナで心がどんどん病んでくる
2章 突然症状が現れてくる「コロナうつ病」
3章 心の乱れが「心身症」を連れてくる
4章 「肥満」と「拒食症」と「アルコール依存症」へ
5章 こんな時だからこそ、それぞれにできることがある
6章 ホッとする時間を作ってビジネスロス症候群を乗り越えよう

 

 


著者について

浅川 雅晴(あさかわ・まさはる)
昭和61年東海大学医学部を卒業、
同大学病院精神科に入局。
その後、平成6年に東京の江東区森下で
心療内科・内科・精神科を開業。
精神保健指定医。日本精神神経学会専門医。
著書に、『心のセラピー』
『新・心のセラピー』『若がえりセラピー』
『今すぐ役立つ 心の痛み解消法』
『めざせ! 110歳』『15分の奇跡』
『本当にこわい!スマートフォン族の病気』
『一家を破滅させる「孤独病」』
『精神科医が教える 最強の若返り』
『精神科医が導く
「こころが疲れたなぁ」と思ったら読む本』
『120歳まで「悩まず」に元気に生きる方法』
『「スマホ」という病』
(いずれも当社刊)などがある。